トップページ > 進学・教育情報 > 教育関連情報 > 教科 > 商業演劇(しょうぎょ

商業演劇(しょうぎょ

商業演劇(しょうぎょうえんげき)とは、演劇のジャンルの一つで、特にその興行方式に特徴がみられる。

目次

  • 1 商業演劇の主役
  • 2 商業演劇の興行
  • 3 商業演劇の脇役
  • 4 商業演劇の団体客
  • 5 劇場
  • 6 商業演劇の主演者たち
  • 7 関連項目

[編集]

商業演劇の主役

商業演劇の最も大きな特徴は、「まず "主役" ありき」ということである。演劇全体が主役のために存在しており、主演俳優がいかに格好良く・美しく目立ち、観客の心を掴んで、笑わせ・泣かせるかに舞台の成否がかかっていると言ってもよい。

そのため主役には、確実な集客が見込める、著名な俳優や、演歌歌手、人気アイドルなどが選ばれる。一般に著名・人気というだけではなく、集客のため、各界に広いコネクションを持っていることも重要である。主役は「座長」と呼ばれ、観客の多くは、主役タレント目当てに劇場を訪れる。

演技力は当然求められるが、演技力を超える容姿・話題性・人気などがあれば、多少のことは許される部分もある。

[編集]

商業演劇の興行

広義には、チケットを販売してその購入者向けに上演される演劇作品はすべて商業演劇とも言えるが、特に新劇、小劇場演劇と区別する意味で「商業演劇」という名称が存在する。

商業演劇を主催するのは、主に松竹や東宝などの大手興行会社である。多くの収益を見込み、大規模な劇場で、主役に花形スターを擁すなどして、1ヶ月単位で公演が行われる。一等席・二等席・三等席などの席種が設定され、一等席は、1万2千円~1万5千円程度、三等席は4~5千円程度の料金設定であることが多い。

公演日程の半分以上で、1日に昼・夜の2回公演され、特に昼の部は年配の富裕層や団体客などで賑わう。一般的な演劇公演では昼の部が設定される日は少なく、数週間以上の公演日程であれば、毎週月曜日か火曜日が完全な「休演日」となるのが慣例だが、商業演劇では1ヶ月の公演で完全休演となるのは1~2日のみというスケジュールが組まれる。

公演総時間は3時間~3時間半程度と長いが、幕間には20~30分程度の休憩が2度ほど挟まれ、一幕は長くても1時間程度である。休憩が多いのは、年配者に配慮しているためでもあるが、商売のためでもある。開演前には、休憩時間向けの幕の内弁当の予約販売が行われ、予約者向けに専用の食事場所が提供されたり、会場内(座席)に持ち込んで食べることが許される。一般的な劇場の多くで、座席での飲食が禁じられているのとは正反対である。

劇場内には、商品販売専用のスペースがあり、ショーケースなどが設けられている。公演の筋書きやパンフレットのみだけではなく、菓子折りや小物類など、常時販売されている商品があることが特徴であり、長い休憩時間をショッピングに当てることも期待されている。これは歌舞伎座の形態と似ており、劇場に足を運ぶこと自体が娯楽だった時代の名残が引き継がれていると見ることができる。一般的な劇場では、ロビーや通路等に、折りたたみテーブルにクロス掛けしたような、臨時のパンフレット・関連グッズ売り場が設置されることと比較して、考え方の違いが現れている。一幕もの休憩なしの演劇公演に慣れている観客はなおさらだが、そうでなくても、1時間近くが休憩に費やされる形態には冗長な印象を持つことも多い。俳優の拘束時間も長い。

[編集]

商業演劇の脇役

主要な脇役には、ある程度の知名度と、舞台をしっかり支えることのできる演技の力量が求められる。テレビなどではあまり見られない舞台のベテラン俳優の重みのある演技が、観客の目を引くことも多い。主役目当てだった観客の中にも、良い演技をした脇役俳優のファンになって帰っていく人も少なくない。

また商業演劇では大勢の出演者を登場させることが多く、「その他大勢」の脇役俳優も多い。「大部屋俳優」という言葉が今でも使われ、大部屋の俳優・女優たちは、主要な出演者の楽屋個室での世話役を兼任していることも多い。あるいは、もともとの付き人が俳優として端役で出演することもある。

[編集]

商業演劇の団体客

一般的な演劇と比較して、その演劇自体に興味を持ってチケットを購入する個人の観客に比べ、様々な窓口を通じての団体客が多いことが特徴である。

団体客とは、主役やその他出演者の後援者やファンクラブを通じてのチケット購入客のほか、興行会社や公演に協賛する企業を通じての招待客や割引客、市民サークルなどの演劇鑑賞団体による観劇、旅行会社主催によるバスツアーなどで訪れる客、市区町村などの福利厚生部門を窓口とした割引チケット購入者などが挙げられる。

大劇場で長期間上演されるがゆえに、個人の演劇鑑賞意欲にも増して、いわゆるお得意さんに大きく依存せざるを得ない実情がある。

[編集]

劇場

商業演劇が上演されることの多い主な劇場として、帝国劇場、新橋演舞場(松竹直営)、大阪松竹座(松竹直営)、新宿コマ劇場(歌手の歌謡ショー付きの公演が多い)、などがある。

[編集]

商業演劇の主演者たち

  • 森光子
  • 松平健
  • 大地真央
  • 田村正和
  • 松たか子
  • 藤山直美
  • 滝沢秀明
  • 藤田まこと
  • 舟木一夫
  • 吉幾三
  • 藤あや子
  • 人気若手の歌舞伎俳優

など

[編集]

関連項目

  • 演劇
  • 新劇
  • 小劇場演劇